2003.7月 第52号
夏はリズムで
元気にレッスン!!
*** おすすめリズム・スタイル曲集特集 ***
LPO編集室 編
いよいよ暑〜い夏がやってきます! 海、プール、キャンプなど、夏は楽しい季節でもありますが、その分、レッスンは中だるみとなりがち。暑さに負けない楽しいレッスンのためには、何か工夫が必要です。
そこで、今回はさまざまなリズム・スタイルのおすすめ曲集をご紹介! リズミカルな曲の数々は、暑い夏に食べるカレーのように、レッスンにピリッと効くスパイスになってくれるでしょう。
また、さまざまなリズム。スタイルを多く弾くことは、ソルフェージュなどにも役立つはず。ご参考になれば幸いです(^-^)
◆「まずは自分がリズムのおさらいを
しておきたい!」という先生には…
ひと口にリズムといっても、そのスタイル・演奏法はさまざま。また、リズムの楽しい曲は、なんといっても“ノリ”が大切。それをいかにうまく教えてあげられるかが、レッスンのノリにもつながりそう。そこで、先生ご自身の「トラの巻」としておすすめするのがコチラ。
「ピアノの先生のための楽しいスキルアップセミナー
ポップスと仲良くなる本」
(春畑セロリ 著/ヤマハミュージックメディア 1600円)

ピアノの先生を対象に書かれて
いるので、生徒別対応法などの
トピックも。
この本では、ブルース、ジャズ、ゴスペル、ラテン、ロック、レゲエ、ソウル、ボサ・ノヴァ、ヒップホップなどの多様なリズム・スタイルの音楽を、体系的に、楽しく、わかりやすく解説。「ポップス小事典」と題したそれぞれのスタイルの解説に加え、実際にリズムパターンを弾いて感覚をつかむ「お試しドリル」、さらには楽譜リライト術からアレンジのアイディア集まで盛り込まれた充実の内容。この一冊でかなりの部分をカバーできるはず。
一方、リズムの“ノリ”を身につけたい! という方には、「ポピュラー・ピアノ8小節の練習曲集《リズム編》【改訂版】」(宮本満栄
著/ドレミ 1000円)がおすすめ。8〜12小節程度の練習曲を通して、各ビート、バラード、ラテン、ジャズなどのリズム感覚を身につけます。
また、特定のリズム感を集中して身につけたい方には、「ジャズ・ハノン」「ブルース・ハノン」「ブギウギ・ハノン」(レオ・アルファッシー
著/シンコー 各1200〜1300円)といったシリーズもあります。まさしくハノンのように繰り返し弾くことで、かっこいい“ノリ”を身につけて下さいね。

ジャズのあらゆる音楽構造を
センスのよい練習曲を弾くことで
親しみやすく解説。
◆生徒さんにオススメ!
初級から中級で弾ける曲集。
「キッズ・ポップ探検隊 ピアノで弾こう ラテン・アイランド」
(津垣博通・春畑セロリ 編/音友 1400円)

とにかく、楽しいしかけがいっぱい
の曲集。姉妹版「ジャズ・パラダイス」
(音友 1400円)もゼヒ。
本書は「キッズ・ポップ探検隊」の名にふさわしく、ページに沿って解説やコラムを読んだり、ピアノを弾いたり、時には歌ったり踊ったりしながら、ラテンの世界を体験できる、とっても楽しい曲集。また、連弾曲も多く、それぞれの曲には手拍子や打楽器を使って楽しめるリズムパターンも示されているので、家族や友達などでアンサンブルしても楽しめます。
「ラーニング・トゥ・プレイ
ロック・リズム・ラグタイム1・2」
(メルヴィン・ステッカー ほか著/中村菊子 訳・解説 全音/各900円)
中央の「ド」から指かえなしで弾ける曲から始まり、徐々に音域が広がっていくので、導入期の生徒さんにおすすめ。シンプルナスタイルながら、ロック、ブギ、ブルース、ラグなどのリズムを楽しむことができます。別売ミュージックデータ(全音/各3400円)もあり。
「発表会ピアノ曲集
くまサンバ」
(日本作曲家協議会 作曲/カワイ 1700円)

表紙も収録曲も、so cute!
シリーズ連弾曲集「もぐもぐブギ」
「おさんぽスウィング」(カワイ)
も要チェック!!
邦人作曲家による、子どもたちのための発表会用曲集。弾きばえのする楽しいリズムの曲がたくさん収められています。レベルは導入〜バイエル43番くらいまでで、連弾曲も収録されています。
その他、「グァンタナメーラ」「ブラジル」など、ラテンミュージックのスタンダード・ナンバーをやさしくアレンジした「やさしく弾ける
ラテン ピアノ・コレクション」(宮崎幸夫 編曲・監修/ドレミ 1600円)や、ジャズ、ラテン、ロックのリズムを連弾で体験できる「ピアノ連弾カーニバル リズム!
リズム!! リズム!!!」(橋本晃一 編/ドレミ 1000円)などは、大人の生徒さんにもおすすめ。
一方、ヨーロッパも負けてはいられません。スペインよりお届けするのは「スペイン
ピアノ音楽選集〜アルベニス、グラナドス、ルイス=ピポの世界」(上原由記音 監修/ヤマハ 1800円)。ラテンアメリカの作品とはひと味ちがった独特の音づかいや叙情性を感じられるはず。

初級〜中級レベルでアルベニスなどの
スペイン音楽が弾ける、うれしい曲集。
巻末の詳しい解説も◎。
◆弾きごたえ十分!
中級から上級で弾ける曲集。
まず最初にご紹介するのは、19世紀末から20世紀はじめに書けて大流行した「ラグタイム(ラグ)」。シンコペーションの強調した独特のリズムは、当時の作曲家たちにも多大なる影響を与えました。身近なところでは、ドビュッシーの「ゴリウォーグのケークウォーク」などにそのリズムをみることができます。おすすめ曲集は次の3点。
「スコット・ジョプリン ピアノ名曲集」
(野口久光 監修/ドレミ 1500円)
数多くのすぐれたラグタイム作品を生み出した、“ラグタイム王”スコット・ジョプリン。洋書を含め、各社より楽譜が出版されていますが、特におすすめなのが本書。大きな譜玉、濃い印刷といった譜面の見やすさに加え、丁寧な楽曲解説、ジョプリン自身による「ラグタイム講座」も収録。
一方、模範演奏CD(5曲入り)がついているのは「スコット・ジョプリン
ラグタイム ピアノ名曲集」(長瀬隆子 編/ジョン・ヤング 校訂・CD演奏/リットー 1800円)。ジョプリンの肖像が描かれた表紙も◎。

ジョプリンは、自分の作品が
あまりに早く弾かれることを好
まなかったとか。楽譜の速度指定に
忠実な模範演奏CDを聴くと、
なるほど、かなりゆったり!
また、ジョプリン作品を含むラグタイムを連弾で楽しむには、「ピアノれんだん たのしい・楽しい! Ragtime」(渡辺鉄雄
編/オンキョウ 1800円)。ソナチネ程度のアレンジで「エンタテイナー」ほか全7曲を収録。大人の方の連弾には特におすすめ!
「ラテン・アメリカ・ピアノアルバム」
(宮崎幸夫 校訂・監修/全音 3300円)
やはりリズムのおもしろさを追求するなら、ラテンは欠かせません! 本書は、ヴィラ=ロボス、ナザレー、ピアソラらによる代表的なラテンクラシックスを収録。宮崎先生ご自身による模範演奏CD付。
また、国別に巻が分かれている「ラテン・アメリカ・ピアノ曲選 (1)ブラジル/(2)アルゼンチン/(3)メキシコ/(4)キューバ」(宮崎幸夫
校訂・監修/全音 各3000〜3400円、いずれも模範演奏CD付)」もあります。
「タンゴ・フォー・トゥー ピアソラ、ナザレーの2台ピアノ」
(舘野 泉 監修/全音 各2800円)

監修の舘野先生と水月恵美子さん
演奏によるCD「タンゴ・デュオ!」
(WPCS−10511)がワーナーミュージック・
ジャパンより発売されています。
最後にご紹介するのは、2台ピアノ。アルゼンチンのピアソラ、ブラジルのナザレー。この2人のタンゴ作品が一冊に収録された本書は、タンゴ・ファン、そしてデュオ愛好家にはたまらない一冊。コンサート・プログラムにももってこいですね。
また、ピアソラのデュオ作品については、「2台ピアノのためのピアソラ」(山本京子
編/音友 2000円)をはじめ、数冊が出版されています。これらもぜひチェックしてみて下さいね!
(取材・文 LPO編集室) |