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ポピュラー・ピアノを プロフェッショナルに 教えるために!! *ポピュラー・ピアノを上手に教えるための10のポイント* 宮本満栄
ポピュラーピアノの需要は、子どもよりも大人の生徒さんの方がまだまだ多いと思います。大人の生徒さんは先生がちゃんとピアノを弾けないと、その実力を見破ってすぐにやめてしまいます。また弾いてもらうのを楽しみにしてくる生徒さんもいますので、どんどん弾いてあげて下さい。ただし、どの曲を弾いてもクラシック弾きというのはいけません。それぞれのジャンルの音の出方の特徴をちゃんとつかんで弾き分けられることが大切です。 2)ポピュラーの各ジャンルと代表的なアーティストを知っておくこと これも大人の生徒さん、特に男性は知識が豊富な方が多いので、話題についていけるよう日頃から本を読んだり、CDを聴いたりして知識を広げておきましょう。特にバンドものになると苦手ではありませんか? 3)リズムに精通していること ポピュラー音楽の大半はバンドやアンサンブル形式で出来上がってきた音楽で、リズムを抜きにしてはその本質はつかめません。日頃よくレッスンで使う曲は必ず原曲を聞いておくことと、楽譜を見て「この曲は8ビート、この曲はボサ・ノヴァ」などとちゃんとリズムの説明ができることが大切です。リズムのノリをマスターするには、CDを聴く際に神経を集中してドラムとベースだけを聴く、あるいは曲全体の抑揚を聴き取るようにするとノリがつかめてきます。 《この本がオススメ!》
大人の生徒さんの中には理論的なことも知りたいと思っている人もいます。また、上級の生徒さんを教える場合は理論を説明しないと分からないことも出てくると思います。時にはジャズ理論の分野にまで入り込んでくるかもしれませんが、簡単なコード進行法と音階やハーモニーについての基礎的な部分だけでも勉強しておくといいと思います。(クラシックの理論ではちょっと足りません。)
ポピュラー音楽は本来ピアノ用に作られたのではないものの方が多いので、曲集として出版する場合は必ずアレンジャー≠ニいう黒子の存在があります。出版社によってカラーが随分違いますので、同じ曲でもいろいろ楽譜を見比べて、出版社やアレンジャーの特徴を知ることが大切です。昔に比べれば今は「とんでもないアレンジ」は少なくなってきましたので、あまり心配することはありませんが……。 7)ドラム、ベースなどと一緒に演奏する機会を持つこと 現在ではミュージックデータも種類が豊富になり、活用していらっしゃる先生方も多いことと思いますが、生身の人間が叩き出す「生のリズム」というものを是非知っておいていただきたいと思います。なぜなら、機械では絶対に感じないゆらぎ≠ェあるからです。そしてこれがリズムのノリにつながってくるのです。生徒さんにリズムの細かいニュアンスについて説明するには、生のリズムを知っておくことが大事です。そしてこれがポピュラー音楽の本来の姿ですし、何と言っても楽しい! のです。
ジャズの弾き方やコードフォームなどが分かっていると、ポピュラーピアノの弾き方が一味も二味も変わってきます。深みが出てくるといいますか……。ポピュラーとジャズは別物と思われがちですが、共通する部分もたくさんありますし、ポピュラーの曲集の中にジャズの曲が混ざっていることもありますので、ジャズの曲も少しずつ聴いておくといいと思います。 9)クラシックとの連携を常に考えておくこと 私自身は、音楽をクラシック、ポピュラー、ジャズと分けて考えるのは間違いだと思っています。例えばキューバのハバネラ≠フリズムはヨーロッパに渡って「カルメン」の「ハバネラ」に使われましたし、ジャズの和声はドビュッシーやストラヴィンスキーなど近代の作曲家の和声をそのまま応用したもので、それらはいずれも複雑に絡み合っています。もちろんポピュラーピアノの奏法に関して言えば、独特のパターンがあることは事実ですが、常にクラシックとの連携を考え、技術的な面でのサポートができるようにしておくと、上達の度合いも違ってくると思います。
ポピュラーはエンタテインメントの音楽ですから、リラックスして楽しんで弾けるように指導することが大切です。また楽譜はアレンジしてあるものが大半ですので、メロディーの譜割りが多少違ってもリズムを大きく崩していなければ神経質に直す必要はありません。指使いも生徒さんに応じて変えてあげていいと思います。ただしスラーやスタッカート、休符などはリズムのノリに深く関わっていますので、できるだけ正確に。 ざっと大雑把に書きましたので、ご理解いただけない部分もあるかと思いますが、もう一度言わせていただくならば、決してこれを全部やって下さい、というわけではありません。一番大事なのは先生がポピュラーピアノを好きになり、まずご自分が楽しむことです。それは必ず生徒さんにも伝わり、いい結果につながっていくのではないでしょうか? ( 完 ) ※この秋からは、好評講座「生徒一人一人のための楽譜選び」シリーズに大人向けの教材選びの講座がスタート! お近くで開講の際には、是非お出かけ下さいね。
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