2006.8月 第89号
ショパン
どれみのゆびトレ・シリーズ
1・導入期だってテクニック!!
2・ステップ・アップ・トレーニング
(六島礼子 著/各1260円 好評発売中)
六島 礼子
ピアノを始めたばかりの生徒の指! 指先がペコペコ凹む。グニャグニャする。小指や親指が側面タッチになる…… 指導の悩みどころですよね。「手のひらで卵を包んだ感じ!」「ま〜るく!」など、つい口うるさく言っていませんか?
そんな先生に朗報です! 長年“ピアノを弾く筋肉”について研究してきた筆者が、「最初のレッスンから美しいフォームを意識でき、ピアノが楽に綺麗に弾ける」トレーニングを、このたび二冊のテキストにまとめました。筋力や支えのない小さな手や、フォームに問題のある手も、短期間での矯正が可能です。
5本の指の働きを考えてみましょう。1・2・3の指は、ひもを結んだり、ボタンをかけたりと使う機会の多い指ですが、4・5の指はどうでしょう? これらの指でボタンを留める人はなかなかいませんね。これは、それぞれの指の機能や動かしやすさに差があることを示しています。
動かしにくい指を初めから使うと、指を痛めたり、悪いフォームを身につけてしまいかねません。「どれみのゆびトレ」では、最初は動かしやすい1・2・3の指だけを使い、正しい打鍵の仕方を学んでいきます。まず右手で“重さの移動”を体感したら、次は左手で、そして両手で! あせらずゆっくり、フォームを意識しながら打鍵します。
現在、雑誌ショパンで「遊んで楽しくピアノレッスン」という連載を担当している筆者ですが、張り切ってレッスンに来る生徒たちの嬉しそうな顔に出会うことを日々の目標としているので、指のトレーニングも苦しい修行にはしたくありません。そこで、「どれみのゆびトレ」には楽しい工夫をたくさん盛り込みました。
「1・導入期だってテクニック!!」は、まず指の体操から入り、簡単な音型で手のフォームや打鍵の基礎を学びますが、可愛い「どれみちゃん」のイラストが、どの指を意識すればいいのかをガイドしてくれます。「レ(2の指)」にアクセントをつける曲では、先日生徒から、「先生、私おうちで『レちゃん、ガンバレ!!』って言いながら弾いてきたよ!」と嬉しい報告が。「早く次を弾きたい!」「たくさん弾いてきたよ」など、どの生徒も楽しさいっぱいで練習してきます。右手と左手が出来たらごほうびシール、両手で出来たら銀メダルシール、速いテンポをマスターしたら金メダルシール!(注・シールは先生がご用意下さいね) 金メダル目指してどの子の目も輝いています。「どれみのゆびトレ」では、指と一緒に生徒のやる気も育てていきます。
一方、「2・ステップ・アップ・トレーニング」は、子供から大人までを対象に、アクセント移動からリズム変奏、全調移調までを、最初は1オクターブ、慣れてきたら2オクターブに広げてトレーニングします。また、この段階で学ぶと効果的なツェルニーやハノンを厳選した「応用編」も、実用度の高い内容です。
また、「どれみのゆびトレ」では、指のトレーニングに効果のある『フィンガーウエイツ』を併用することを推奨しています。テキストの中には、小さな子供たちのレッスンでフィンガーウエイツを使うコツや、綺麗なフォームを生徒に意識させる秘密がギッシリ詰まっています。苦しかったハノンの練習も、「どれみのゆびトレ」とフィンガーウエイツで、楽しい時間にチェンジ!
先生方も今こそ、“口うるさく注意するレッスン”から“生徒自身に気づかせ、意識させるレッスン”に切り換えませんか?
●六島礼子(ろくしま・れいこ)
ピアノ教育家。(社)全日本ピアノ指導者協会正会員。ピアノ教室&教材工房「スタジオMUSICA」主宰。
子供の目線に沿った指導法には定評があり全国でセミナーを開催。やる気を出させるオリジナルの教材は多くの指導者から絶賛を得ている。千葉県で5つの指導法研究会を主宰。 |