1999.10月 第7号
ミュージックランド
ピアノ・レッスンをバックアップする
「わかーるワーク」
岩瀬洋子・田村智子
レッスンをしていてこんな事ありませんか? A子ちゃんのレッスンが終わり、次はB子ちゃん。その後A子ちゃんはワークをやる時間です。B子ちゃんは集中力がなくピアノを弾くまでに一苦労。やっとその気になったその時、A子ちゃんが「先生、これどうやるの? なんて字? おまる付けわかんない〜」…… やれやれ。やっと弾く気になったB子ちゃんはまたフラフラ。あ〜あ。私を助けてくれるはずのワークが……。このような経験から内容の充実はもちろん、生徒が自己管理しやすいワークを作りたいと切に思いました。そうして生まれたのが「わかーるワーク」(ミュージックランド)です。
《ここを大切に考えて作りました!「わかーるワーク」》
◆内容に工夫
最近の生徒は忙しいのか、家庭での練習がなかなか難しい
ようです。その結果レッスン室で必死に譜読みをしている事が
多く、そのためか楽譜を読み取る力がつきにくいようです。教
師は気がつくと『楽譜取り扱い説明者』になっていたという話
をよく聞きます。楽しく演奏するための第一歩がスムーズな譜
読みです。この力を能率良くワークで身につけることができた
らと考えました。
◆生徒が自力で学習できるワーク
レッスン時間は純粋にピアノを弾かせる時間に使いたい。し
かし現実はワークを持たせた場合、特に年齢が低かったりす
ると、教師が関わらなければ進めにくい場合が多いのではな
いでしょうか。そこで自力で進めていけるワークが欲しいと思
いました。
◆レベルに合った内容と問題の量
イラストの占める割合が多く実際の問題が少なかったり、逆
に小さな文字でびっしり問題が書かれている、どちらもやる気
をなくしてしまいます。やはりバランスのよい質と量が大切だ
と考えました。
《ここが今までのワークと違う!「わかーるワーク」の特徴》
☆楽譜を正確に読み取る力をつけるために「譜読み」「リズム」
「演奏に必要な楽典」の3点の内容に絞りました。
☆ピアノ演奏に役立てるために、常に楽譜と鍵盤の一致をワー
ク上で実現しました。
☆生徒が自力で進めるために、やる気、自信、達成感を実感で
きる出題の仕方、また解答も一目で分かるよう工夫しました。
☆幅広い年齢とレベルに対応できる、納得のいく質と量にしまし
た。
《こうすればより効果的!「わかーるワーク」効果的な使用法》
★まず生徒さんの今のレベルより一段階下のレベルからスター
トされることをお勧めします。確認にもなりますし、何より自信
を持って楽しく進めていけます。
★レッスン時間の前後などに毎週進め、積み重ねていくことが
効果的です。もちろん家庭に持ち帰って進めても構いませ
ん。
★後ろの解答カードを切り取ってぜひ一組先生がお作りになら
れると便利です。そしてできるだけ解答後すぐに生徒自身で
丸つけし、自分で納得できることがとても大切。
★途中入会の生徒の場合、今までの様子がなかなか掴めない
ことがあります。復習も兼ねて先生が必要と思われるレベル
からもう一度頭の整理をさせたい時など良いと思います。
また、確認のために使われる場合は短時間で進めていくのも
効果的です。
レッスン時間が過ぎても夢中になってワークに取り組んでいる生徒に「そろそろ帰った方がいいわよ!」と言うと「もう少し。だって楽しいんだもの!」この言葉。最高のプレゼントです。やっぱり楽しく力をつけてあげたいですね。
●岩瀬洋子(いわせ・ようこ)
長年ピアノ教育の研究を指導にあたり、時代の要請の応えた
指導者のための新しいピアノレッスンを目指し、ユニークで斬
新な試みを展開。高い評価を得ている。現在田村智子女史と
「Music Key Piano School」を主宰し、生徒や教師の指
導にあたっている。
●田村智子(たむら・ともこ)
国立音楽大学ピアノ科卒。ピアノ指導者のためのThe New
School for Music Study(米国)留学。グループと個人
レッスンのよい部分を取り入れた「ミュージックキーシステム」
で新しいレッスン形態を確立。
●「わかーるワーク」以外の主な出版物(いずれも共著)
「ケンとバン」
「ソーヨひめとファーデスおうじ」
「オリズムピック」(以上 全音楽譜出版社)
「バッハ インヴェンション」
「ハノン・指の筋トレ」(ミュージックキー)
ほか多数。 |