2003.3月 第48号


音楽之友社

どんなメソッドでもつかえる
ラララあそびうた 1・2
導入期のピアノ連弾併用曲集

中森智佳子




 創造的に遊ぶことを知らない現代の子どもたちに、「あそび」を通して、音楽の素晴らしさ、楽しさ、喜びを伝えたい。そんな願いから
「ラララあそびうた1・2」(ぴあのくらぶ 編/音楽之友社 刊)は生まれました。手あそび、指あそび、身体あそび、言葉あそび、集団あそびや即興ごっこ、あるいは音楽感覚的遊びや音楽教育的遊びであったりなど、さまざまな「あそび」を通じて、多彩な子どもの能力を引き出すことを目的のひとつとしています。

 1巻では、ゆうびんやさん(なわとび・指あそび歌)・なべなべそこぬけ(即興ごっこあそび)・こげよボート(からだあそび歌)・やきいもグーチーパー(ジェスチャー付きあそび歌)・くわがた音頭(黒鍵で即興・振り付き)・サラスポンダ(かけあい・ボディパーカッション)・かたつむり・でんでれりゅうば(指体操)・5つのメロンパン(手あそび歌と即興ごっこ)・いっぽんばしにほんばし(手あそび歌)・バスごっこ(からだあそび歌)・たんぼの中の一軒家ときつねきつね(同じメロディーを違うリズムで)・10人のインディアン(3人以上何人でも参加)・ラララレストラン(ことばあそびによるリズムアンサンブル)のほか、一番星みつけた・五木の子守歌・シューベルトの子守歌などの心安らぐ曲を現代的にアレンジしました。

 2巻では、いとまき(3人の連弾)・かごめかごめ(集団あそび歌)・ビンゴ(手拍子つきあそび歌)・しゃぼんだま(しゃぼんだまあそび)・こんぴらふねふね(ボディパーカッション)・たのしいデュエット・静かな鐘・とんぼのめがね・大きな古時計(ミュージックベルや小物楽器とアンサンブル)・ぞうさんとくものす(集団あそび歌)・いっぴきの野ねずみ(カノン)・ごんべえさんの赤ちゃん(ジェスチャーつきあそび歌)・ずいずいずっころばしとちゃちゃつぼ(手あそび歌)・ジャンボリー(歌のバリエーション)ほか、竹田の子守歌・モーツァルトの子守歌を加え、どんなメソッドでも使える導入期のピアノ連弾併用曲集にしました。

  “ぴあのくらぶ”メンバー(飯田和子・谷口啓子・中森智佳子)は、'97年の発足以来、活動のキーワードを「コミュニケーション」としながら、これまでピアノ教育、学校音楽教育の場にさまざまなアプローチをしてきました。
「ラララ12か月 はる・なつ/あき・ふゆ」では、導入期の子どもの心を豊かに育むことを目的として、わらべうたや童謡を子どもの感覚に合ったサウンドでピアノ曲として甦らせ、その中にリズム活動や遊び方のヒントを加えて曲集にしました。続く「ラララ発表会シリーズ(全7巻)」では、学校の教科書などでおなじみの曲を使い、ナレーションで綴る音楽(1・2巻)、小物楽器のアンサンブル付き曲集(3・4巻)、手話とあそび(5巻)、体も楽器(6巻)、クリスマス曲集(7巻)で、会場と演奏者がひとつになる発表会を目指し、新しい演出法の数々を提案しました。

 そして今回の
「ラララあそびうた1・2」は、「あそび」に光をあてた曲集です。初歩からブルグミュラー程度で弾くことができ、すべてが耳にやさしくなじむ「歌」の連弾曲であり、それぞれの「あそび歌」が持つ本来のリズム、メロディーを損なうことなく美しくアレンジし、一人でも何人でも参加できる音楽あそびや手あそび、集団あそびを多数収載しています。

 ピアノレッスンの場はもちろんのこと、発表会やさまざまな福祉施設、学校や地域の人々との交流の場でも幅広く活用できますし、三世代を通して音楽を楽しむことができる工夫もしてあります。また、ピアノ曲として楽しむだけではなく、「あそび」を伝える本としても活用できるよう、アプローチしてみました。

 コミュニケーションを豊かにし、音楽の楽しさを伝え、皆でもっと音楽の輪を広げていきませんか!!


 

●プロフィール

国立音楽大学器楽学科ピアノ科卒。ピアノを神野明氏に和声・作曲を中原健二氏に師事。ヤマハPEN全国本部ソフトコンテスト '96にてオリジナル作品が優秀賞受賞。同コンテスト '99&'03審査員。自宅にてユニークなレッスンを行う傍ら「ラララシリーズ」の企画、編曲を手がけ、各地で音楽教育のセミナ―活動中。また、様々な福祉施設での経験を生かし、全国で音楽療法的アプローチによる実践講座も開催。小学校などにも出張して「親子のための音楽レクリエーション」の授業を行うなど幅広く活動している。著書に「組曲ボクのおもちゃ箱」(全音)。



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