2000.2月 第11号

             
共同音楽出版社
   
〜ト音記号とヘ音記号が同時にマスターできるお話絵本〜
    「ふよみなんてへっちゃら」


             
岡井奈美子

  
「ト音記号はやさしいけど、ヘ音記号は苦手」「ヘ音記号は難しくてわからない」―― そんな意識を持つこども達は少なくありません。また、「ピアノは習いたいけど、ドレミが読めなくて……」とお考えの大人の方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのようなこどもから大人の方々に、楽譜(大譜表)をやさしく、そして楽しく理解できる方法に触れて頂きたく、この『ふよみなんてへっちゃら1・2』(共同音楽出版社刊)を作りました。
 まず、『ふよみなんてへっちゃら』は、あるお話に沿って進んでいきます。そのストーリーとは、主人公の まほうつかいの女の子 が『線上音(くしだんご)』や『間音(おまんじゅう)』を少しずつマスターし、ごほうびのおやつを食べていくというもので、かわいいイラストと 女の子 と ママ の会話により進められていきます。
 また、このメソードは、1・2巻(全6章)を通して、3つのステップで構成されています。おもしろく楽譜を理解できる『おはなし』、確認する『ドリル』、演習して定着させる『カードゲーム』の3つのステップをもとに、各章で1つのテーマを学習していきます。この3つのステップというのが、私がご紹介したい『大譜表マスター法(ふよみなんてへっちゃら方式)』です。
 付録の『大譜表バッチリカード(1・2巻合わせて 枚)』は、7つのカードゲームの繰り返しによって、直感的な譜読み能力を短期間のうちにマスターすることを可能にします。また、このカードは工夫しだいで幅広くいろいろな活用法に応用できます。
 そして、『ふよみなんてへっちゃら』の最大の特徴は、最初から譜読みを大譜表で行うところにあります。『まほうのつえ』と『まほうのじゅもん』があれば、ト音記号とヘ音記号が同じ読み方になるという『まほうの法則』は、こども達にすんなりと入っていきます。
 ある7才の男の子はヘ音記号はやさしいと伝えたかったのか、「先生、ぼく、学校でお友達にまほうのじゅもんを教えてあげたんだよ。」と得意顔で話してくれました。また、ある6才の女の子は、「ふよみなんて、もう、へっちゃらだよ。」と笑顔で口にしてくれました。その他、たくさんのこども達が喜んでカードゲームに取り組み、驚く速さで大譜表の譜読みをマスターしていきました。さらに、ご父兄の方の中には「習い始めて間もないのに、こんなにたくさんの音符が読めるようになるなんて……」と驚かれる方や、「私もこのテキストで、こどもと一緒に音符が読めるようになったので……」とピアノを始められた方もいらっしゃいました。長い実践の中で少しずつですが、私にも自信がついてきたように感じられます。
 出版されてからは、この本をお求めになった方からたくさんのお便りを頂きました。「わかりやすくて親しみが持てます」「こどもが習い始める前に、私がやってみたいと思って買いました」「明るくて楽しい内容なので、親子で頑張ってます」など、本当にうれしい限りです。
 視覚的に楽譜をとらえることができる『大譜表マスター法(ふよみなんてへっちゃら方式)』で、こども達のヘ音記号に対する苦手意識や大人の方の音符(楽譜)がわからないという概念が消え去ること、そして、スムーズで楽しいピアノレッスンへのきっかけにお役立て頂けることを、心から願っております。

●プロフィール
 武蔵野音楽大学器楽学科ピアノ専攻卒業。
 木下式幼児音感教育法上級講座終了後、木下音感楽院にて絶対音感教育認定講師として授業を担当するかたわら、全国 余りの音楽系幼稚園の教諭を対象とした講習会や、仙台から沖縄までの幼稚園の園児たちの指導を行う。            
 退職後、英語リトミックを学び、イギリスに一年間滞在、オックスフォード・ピアノ・メソッドを研究する。現在、自宅教室にてピアノレッスンをしながら、教材の研究、開発を行っている。
 昨秋、共同音楽出版社より『ふよみなんてへっちゃら@A』を出版。


「ふよみなんてへっちゃら」ホームページ:
http://www.ne.jp/asahi/okai/fuyomi/


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